komagataです。
アプリケーションを国際化する場合は大体gettextを使ってPOファイルを作って、MOファイルを作ってという感じですが、エンジニアでない人に使ってもらったり、複数の人と共同で翻訳作業をしたい場合に敷居の高さを感じてしまいます。
もっと手軽に翻訳作業が出来るソフトが無いかと思って探したところ、Pootleというソフトを知りました。
Pootleの特徴:
- ブラウザ上でPOファイルの編集。
- CVS, Subversion, darcsといったバージョン管理ソフトとの連系。(updateやcommitができる)
- 複数プロジェクトの管理。
- ブラウザ上でユーザー管理。
- プロジェクト毎にユーザー単位の細かい権限管理。
- 単数系・複数系への対応。
- Fuzzyへの対応。
- Python製。
BitTorrentやFirefox, GNOME, KDE, OpenOffice.orgの一部で翻訳に使われているそうです。
Pootleのインストール:
Ubuntu 7.04の場合:
$ sudo apt-get install pootle
パッケージが無い場合:
インストール地獄。
- Pootle 1.0
- Python 2.3.0以上
- Translate Toolkit 1.0
- Kid 0.9.3
- jToolkit 0.7.8
- ElementTree 1.2.6
jToolkitは、
python jToolkitSetup.py install
Pootleは、
python pootlesetup.py install
それ以外は、
python setup.py install
でインストール出来ました。
pootle.prefsファイルを修正して翻訳したいプロジェクトを設定します。
rails_gettext:
fullname = "Rails GetText Sample"
description = "Terminology project that Pootle should use to suggest terms"
checkstyle = "standard"
また指定のディレクトリ以下に、
プロジェクト名/言語名
の形でPOファイルを置く必要があるので適宜シンボリックリンクを張ります。
/usr/binにPootleServerコマンドが入るので実行するとデフォルトで8080番ポートで起動します。
Pootleトップページ:
ブラウザ上でユーザー管理が出来ます。
ユーザー管理画面:
複数のプロジェクトを一括して管理出来ます。
プロジェクト管理画面:
プロジェクト毎にユーザーの権限を細かく設定できます。
プロジェクト毎のユーザー権限管理画面:
言語毎の翻訳状況の進捗が一覧できます。
ブラウザ上でPOファイルが編集できます。コメントやFuzzyにも対応しているので便利です。
実際に仕事でエンジニアでない方に使ってもらいましたが、少しの説明だけで問題無く翻訳作業をしてもらえました。個人的にはUIにちょっと癖があるかなと思ったんですが、予想以上に使ってもらった感触は良かったです。特に会社などで複数の国際化プロジェクトを抱えているところでは導入を検討してみてはいかがでしょうか。