基本の基本が気になる私は、「ユーザビリティって何だろう」というところから考えるべく、『ユーザビリティのguru』と呼ばれるJakob Nielsenの「ユーザビリティ」の定義を復習しました。以下はそのまとめです。
ユーザビリティって何だろう?
ユーザビリティは、UIがどのくらい使いやすいものであるのかを示す質的属性です。「ユーザビリティ」という言葉は、モノをデザインする過程で「使いやすさ」を改善するための方法でもあります。
ユーザビリティは、次の5つの品質によって表すことができます。
「学習しやすさ」
初めてそのデザインに触れるユーザーが、どれだけ容易に基本的なタスクを発見し、遂行できるだろう?
「効率のよさ」
ひとたびそのデザインを学習したユーザーが、どれだけ素早くタスクを実行できるだろう?
「記憶への残りやすさ」
ユーザーがそのデザインにしばらくぶりに戻ってきた時、どれだけ容易に感覚を取り戻すことができるだろう?
「誤りの起こりにくさ」
ユーザーはどのくらいエラーを犯すだろう?そのエラーはどの程度深刻だろうか?どのくらい容易にエラーから復帰することができるだろう?
「満足度」
そのデザインを使うことが、どれだけ快適だろうか?
Nielsenがあげている他の「質的属性」で興味深いのが、デザインの機能性を示す、「ユーティリティ」。「このデザインは、ユーザーが必要としていることを反映しているか」、という質問です。つまり、どんなに「簡単な○○」であっても、その「○○」をあなたが必要としていなかったら、意味はない、と言うことです。同様に、プログラムがあなたが必要な「○○」を実現できるように書かれているのに、UIが難しいゆえにユーザーが「○○」を遂行できなかったら、やっぱり意味はないですね。
では、そのユーザビリティって、どうして大事なんでしょう。
ユーザビリティはどうして大事なの?
ずばり、ユーザビリティはサイトから「去る」人々を食いためるために必要です。デザインは、使う人のやる気をくじいてはならないのです。やる気をくじくと、人々はどんどん逃げてしまいます。ウェブサイトには、人々のやる気をくじく要素がいっぱい詰まっています。
Jakob Nielsenは、「デザインにかける費用のおよそ10%の予算をユーザビリティに使うべきだ」と言っています。
ユーザビリティはどうやったら向上するだろう?
答えは、ユーザビリティテストです。Jakob Nielsenは、「デザインの重要なユーザビリティ上の課題を洗い出すには5人のユーザーに対するテストでおよそ大丈夫」、と言います。ユーザーを、個別にテストして、起こる問題を自力で解決してもらうことも重要です。
重要なのは、
- 『代表的なユーザー』に
- 『代表的なタスク』を遂行してもらい、
- ユーザーが何をして、どこでうまく言ったのか、どこで躓いたのかを『黙って観察』すること。
デザインを改善する過程の要所要所で小さなテストを繰り返して、テストの間に洗い出された問題点を修整する、というのが、効率のいいやり方のようですよ。
#ちゃんとした翻訳は、こちらにあります。