みなさんはJoel on Softwareという本(とWEBサイト)をご存知でしょうか。
以前ウノウラボでもnaoyaさんがThe Joel testのエントリを書いています。
サイトの記事をひとしきり読んだあとで、本は買って積んであったのですが
先日ふと手に取りぱらぱらページをめくっていたところ、
テストについて書いた面白い章があったのでご紹介します。
■ 第22章 テスタを雇わない(間違った)理由、ベスト5
1.バグは怠惰なプログラマから出てくる
→人は誰でもうっかりミスを犯します。他人の目から見たチェックをすべきです。
2.私のソフトウェアはWeb上にある。バグはすぐに直せる
→リリース後の修正はずっと高くつくものです。
3.ユーザがソフトウェアをテストしてくれる
→会社の品質に対する印象を悪くします。
4.テスタとして優れた資質のある人間はテスタとして働きたがらない
#テスタの募集に集まる人はあまりスキルが高くない、と読めますね。
→良い人材を探す努力を怠らないのは基本中の基本です。
5.テスタを雇う余裕がない!
→テスターを含む開発チームを組織することは
コストにおいてプログラマだけのチームより高くつくということも、
品質においてプログラマだけのチームより悪くなることもありません。
テスターがいれば仕事全体が上手く回るはずです。
例えば、スタープログラマをリリース前の総当りテストに従事させるのはどう考えてもパワーの無駄無駄無駄無駄。
このようにソフトウェア開発の実情に暗い、未熟な経営者が犯しそうな判断ミスが列挙されています。
Joelはこの記事の中で、開発者2人に対し1人のテスターを雇うように推奨しています。MicrosoftではQAエンジニアはプログラマと同数雇用されているというのは有名な話ですが日本のエンジニアは米国のエンジニアよりお行儀が良いそうなので、もう少し譲歩して3~5対1くらいで考えるといいかなと思ってます。(激しくケースバイケースですが)
我等がウノウも次第に人数が増えていますが、うまくバランスを取って行けたらなーと思う次第です。
さて、蛇足ですが自分の経験を元にして項目をちょっと付け足してみましょうか。
6.常にテストの仕事がある訳じゃない
→経験を積んだテスターなら、仕様段階でのチェックや各種ドキュメントの作成もこなします。
7.藪蛇になるよりそっと納品してしまいたい
→バグがあっても運がよければ発露しないで済むかもしれない、というのは現実逃避に過ぎません。
対外的にバグが忌み嫌われていて臭い物に蓋をしたくなることもあるでしょうが、
それは本来の筋ではありません。
8.発注元が受け入れフェイズでテストしてくれる
→発注元にしてみればたまったものではありません。
出来上がり具合によっては信頼関係を失ったり工賃を減額されたりしそうですね。
・・・なんだか若干ダークになってきたのでこのへんで。
面白いエピソードをお持ちの方は是非教えてください!
Joel on Software
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実際に現場で使わせてもらってます優秀なソフトウェア開発者の日々の徒然
プログラミングチームを率いるときに