最近、ECサイトのリニューアルを計画するお手伝いをする、という仕事がありました。特にユーザビリティ的な観点から、どんなことを網羅したらこのリニューアルを成功させることができるだろうか、ということを考えながら、様々なブログを参考にしたり実際のECサイトを検証したりしていたら、以前私が紹介したユーザビリティ・ガイドラインのようなチェックリスト的なものが出来上がったので、もしかしてどこかのだれかのお役に立つこともあるかもしれない、と思い、ここに紹介させていただきます。
まず、ECサイトで実現したい基本的な目標をあげ、その目標に沿って細かく、網羅していきたい事を列挙していきました。
基本的な目標とは、次の5項目です。
- 見つけたい商品・情報を見つけやすくする
- ユーザーの労力を極力削減する
- 買いたい気にさせる
- 購入までのプロセスを簡単にする
- オンラインショッピングの恐怖心をなくす
この5項目の目標に近づくために、網羅したいな、と思う事項を挙げていったら、以下の表のようになりました。ECサイトの性格によって該当しない項目、足りない項目もあるかもしれませんが、必要に応じてカスタマイズしてくださいね。
チェック項目 | できた? |
---|---|
見つけたい商品・情報を見つけやすくする | |
見やすく、押しやすいナビゲーション | |
関連情報が視覚的にまとまっている(ナビゲーションにも、商品情報にも、関連商品にも適用されます) | |
顧客の頭の分類にマッチするカテゴリー分け(ノートパソコン用のバッグは、バッグのカテゴリ?それともPCアクセサリのカテゴリ?という問いかけをしてみる) | |
ユーザーにとって見つけたい度の高いものが、上のほうにある | |
到着したページが自分の探していたものではなかった場合も、簡単に戻れる | |
到着したページが自分の探していたものではなかった場合も、すぐそばに関連商品がある | |
自分がどこにいるかがわかりやすい(パンくず・ページタイトルなど) | |
選択(検索)条件を解除できる | |
ユーザーニーズに合わせた並べ替え機能 | |
絞込検索ができる | |
検索バーは常に表示 | |
他の検索条件を提案する(この検索条件だと○件ありますよ、など) | |
ユーザーの労力を極力削減する | |
なるべく少ないページ遷移 | |
なるべく少ないユーザー側の情報提供 | |
一度カートに入れたものを覚えている | |
スクロールは最低限 | |
在庫状況が前もってわかる | |
ページを一定商品数ごとに切るだけではなく、「このページですべて見る」もある | |
買いたい気にさせる | |
色調がきれいで見やすい | |
文字の大きさが重要度に比例 | |
画像が豊富 | |
画像がきれいで魅力的 | |
商品のイメージを最大限掻き立てる表現 | |
お得な商品が目に飛び込む(位置・画像・フォント・サイズ) | |
企画で衝動買いを誘発 | |
関連商品で衝動買いを誘発 | |
それを今買うことで(特典を使うことで、など)いくら得をするかがわかる | |
どんな風に使えるか(コンビネーション、ギフトアイデアなど)を連想させるコンテンツを用意する | |
購入までのプロセスを簡単にする | |
ユーザー側からの情報提供は最小限 | |
購入のステップは最小限 | |
購入のステップの中で自分の位置がわかる | |
なるべく少ないクリック数(ページ遷移)で、豊富な情報を提供 | |
どれがよいか、比較・検討・判断しやすい | |
カートが目に入りやすい・押しやすい位置にある(商品画像や商品の基本情報のすぐ近く。) | |
複数個購入を考慮し、カート内で(はるいは商品ページで) 数量変更 | |
オンラインショッピングの不安をなくす | |
合計でいくらになるのかが早い段階でわかる | |
その商品の値段が早い段階でわかる | |
自分がどこにいるかがわかりやすい | |
購入のステップが前もってわかる | |
購入のステップの中での自分の位置がわかる | |
ユーザーが提供しなければならない情報の使途が明確 | |
個人情報保護の情報が明確 | |
支払方法、送料、日数、配達方法、配達場所、返品方法が明確 | |
↑上2項目の情報へのリンクが、カートボタンのそばやカートボタンを押した後のページにも配置 | |
エラーメッセージ(フォーム入力や検索結果が条件に合わないときなど)が出た場合、次にどうしたらいいのかが明確 | |
エラーメッセージが出た場合、次にどうしたらいいのかが明確 | |
サイトのルックスが、会社のイメージと一致している(実店舗がある場合、実店舗のイメージとの一致も大事) | |
どの段階でもキャンセルができる |