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ユーザビリティテスト初心者のための備忘録 - 準備の話

Fri Sep 21 03:38:45 -0700 2007

こんにちわ、Sashaです。9月も終わりに近づいているというのにまだまだ暑いですね。

私はユーザビリティテストの専門家ではありませんし、ユーザビリティテストを実施していても、不慣れから来る反省点が毎回のように残ります。今日は、そんなユーザビリティテストにまだ不慣れな方のために、私がこれまでに書きとめておいた反省点やコツをみなさんと共有したいと思います。スムースなテストを開始して、被験者の方にもリラックスして頂くことが出来るように気をつけるべき細かい点ですので、テスト方法とか、被験者の選定方法など、ユーザビリティテストのコアの部分には触れていませんが、ご了承ください。

1. 会場取り

ビデオカメラやモニタを設定するため、被験者が来られる15分ほど前から会場となる部屋を押さえておきましょう。11時に被験者の方がいらっしゃるのに、 11時からしか部屋を押さえていないと、準備する時間がないため非効率的ですし、こちらの気持ちがバタバタしていると被験者の方にリラックスしていただくことが出来ません。

2. テストの目的や方法を説明する簡単な文書を用意する

ユーザビリティテストといっても、一般の方にはあまりぴんと来ません。自分がすることが、どういう目的に使われて何の役に立つのか、業界外の方にも良く伝わるような文書を用意しておきましょう。ポイントは、「テスト」という言葉は使わないこと。「テスト」というとなんとなく、高得点を取る事が求められているかのような印象を与えかねないからです。私は、「よりよいウェブサイトを作るための調査」とか言ってますが、「調査」も硬いかな、と思っていて、いい言葉があれば差し替えたい感じです。

一般的にテストの説明を(時には口頭で補足しつつ)文書でお渡しするタイミングは2回あるかと思います。1回は事前に被験者の方にお送りしておく場合。2回目は実際にテストを始めるときに、導入として軽くテストの主旨を説明する場合。前者の場合は、被験者の人が事前に対象となるサイト等について下調べをしてきてしまうことのないように該当サイト自体を言及することを避けたり、後者の場合は、緊張したり構えてしまうことのないように、「いつもの生活の中でインターネットをお使いになられている様子を参考にさせていただきたい」旨を強調するといいと思います。

3. 個人情報・肖像権の取り扱いについての覚書を用意する

ユーザビリティテストでは、ビデオカメラやスクリーンキャプチャで被験者の会話や表情、デスクトップの動きを録画して、あとで検証するために記録として残しておくと非常に有効です。ただ、そうするにあたり個人情報や肖像権をテストを実施する側の私たちがどのように扱うか、ということを明確にしておく必要があります。ビデオに撮られる事を喜ぶ方はそれほどいないものですが、あえて撮影をさせていただくことの意義をきちんと説明して、動画データは一切外には漏れないことを強調しておけば、大概の方にはご理解いただけるかと思います。

私の場合、2と3を一緒にして、下のような文書を作っています。


それで、口頭で補足説明をしたうえで、フォームにご記入いただいたものを頂戴し、もう一枚を、覚書として被験者の方にお渡ししてます。

4. お礼状のテンプレートを用意する

実際にそのサイトを利用したことが一度もなくてもそのサイトで提供している商品やサービスに関心がある人、つまり、「今後サイトに来ていただきたいお客様」が、ユーザビリティテストの対象者としてふさわしいということはブログや本でもよく説明されています。このような対象者を慎重に選定した場合、テストにご協力いただく方は、もちろん大切な大切なお客様です。

ご協力いただいたらすぐに、メールやお手紙で、長時間の拘束をお詫びしつつもご協力いただいたお礼ができるよう、テンプレートを準備しておくと便利です。だれでも、人の役に立つってうれしいものです。ご協力いただいたことがあなたのプロジェクトにどれほど役に立つことになるか、強調しましょう。

テストで実際にお客様にサイトでお買い物をしていただいたりする場合、お礼状を商品に付けてお送りできるように手配することもあります。

5. 謝礼の準備

ご協力いただいた方にどのような謝礼を差し上げるかは、ケース・バイ・ケースかと思います。謝礼のお金をテストの際にお渡しする場合は、お金だけではなく封筒などの準備も抜かりなく。もしも、自社の通販サイトがテストの対象だったりする場合は、被験者の方に実際にサイトで買い物をしていただいてそれを謝礼とするなども可能かと思います。その場合、配送センターなど実際に商品を発送する事になる部署の方とも、被験者の方を見分ける事ができるよう必要な情報共有をしておいて、請求書を同封しないなどの手順を確認しておきましょう。

6. 機材・備品の準備

いよいよテスト当日になって、上記の準備をしっかりしてあっても、まだまだ準備しなければならないことはたくさんあります。
例えば、
などなど・・・。