こんにちは。 コーヒー飲むならマンデリンな ryosuke です。ただ実際の所深いこだわりはありません。
早速ですがFlash Lite は携帯向けという事もあって少なからず制限があります。今回はその辺りを中心に特徴をざくっとまとめてみようと思います。
実装バージョンの普及状況
- 例によってキャリア毎に制限が異なったりするので Flash Lite の仕様と同時に各キャリアの実装状況を把握する必要があります。
- モバイル用のFlashとして登場したFlash Liteですが、現在3キャリアあわせると 1.0/1.1/2.0/3.0/3.1 があります。
- 1.0はdocomoとSoftbankの端末のいくつかに存在する程度で余り数はありません。auは1.1の実装から提供されています。
- 普及率やスペック、上位互換性から1.1でパブリッシュされたswfのコンテンツが作りやすく、最も多くのユーザーにリーチするバージョンと言えると思います。特別に断りが無ければ以下1.1(Flash 4 Script)の話として進めます。
- docomoはFlash Lite 2.0対応端末(3以降のバージョンは上位互換により対応端末と言えるのかもしれませんが)が存在しておらず、3キャリア対応を考えると(まったく個人的な予想ですが)次の普及層は3.x系になるのではないかと思います。
- Flash Lite 3.0からFLVに対応していますが、対応端末はなく、docomoのi-mode2.0ブラウザに搭載されているFlash Lite3.1に実装された物が初めての様です。
容量のお話
- 1.0の容量は 20KB。外部データの読み込みは行えません。
- 1.1からは100KBが殆どになり、loadMovie(), loadMovieNum(), loadVariables(), loadVariablesNum() 等の外部からデータを読み込むメソッドが使える様になった事から、容量制限に対する柔軟性が増しました。
- docomoでは外部通信取得分を含めてトータルで100KBまでという制限があり、3キャリア対応となるとココが制限値と言えます。
インラインモードとインタラクティブモード
- Flash Liteの埋め込みには2種類あり、通常のWEBページに埋め込むインラインモードと、Flash主体のページとして読み込むインタラクティブモードがあります。
- ボタン操作はインタラクティブモードでしかできません。
- インタラクティブモードにするには、Flash読み込み用の object タグに declare 属性を付けます。
ボタンの割当
- 0-9までの数字キーと*#キー。カーソルキーの一部と決定ボタンが使えます。
- カーソルキーの左右はSoftBank以外(つまりdocomoとau)は履歴の戻ると進むが割り当てられているため、3キャリア対応する場合は使えないと思った方が良いです。
サーバとの通信
- 容量の所でも触れましたが、1.1からswfからサーバへの通信が可能になりました。
- サーバサイドのプログラムと連携するには loadVariables(), loadVariablesNum() を使ってデータをやり取りする事になります。
- また、loadMovie(), loadMovieNum(), loadVariables(), loadVariablesNum()等は、ユーザーによるボタンアクションによってのみ実行できます。
- さらに、ひとつのボタンアクションに大して1セッションしか通信出来ません。
- 複数指定されている場合は初めに記述されている通信のみ実行され、それ以降は無視されます。
getURLのtelスキーム等
- getURL() で携帯電話特有のスキームにアクセスする事が出来ます。
- http: https: mailto: は従来通り
- tel:電話番号 / 電話をかける事が出来ます
- tel-av:電話番号 / テレビ電話をかける事が出来ます(テレビ電話に対応していれば)
- 普通です。
FSCommand2
- 携帯特有のコマンドを実行できます。例えば以下の様な物があります。
- GetBatteryLevel (バッテリー残量)
- GetSignalLevelSource (電波状況)
- StartVibrate (バイブレーターを動作させます)
- 詳細はこちら (http://livedocs.adobe.com/flash/9.0_jp/main/00005843.html)
オーサリングツール
- Flash4形式で出力すれば対応端末での表示は可能です。
- Flash Lite 特有の機能を使う場合、該当パブリッシュ形式に対応したソフトが必要。
- Flash Lite への対応は Flash MX2004 Professional版以降です。
参考文献
- Adobe – Flash Lite: 機能
- 作ろうiモードコンテンツ:Flash® | サービス・機能 | NTTドコモ
- iモード向けFlash®の特徴 | サービス・機能 | NTTドコモ
- KDDI au: マルチメディア・コンテンツ > Flashコンテンツ
- Flash TOP
- “fscommand2() ":http://livedocs.adobe.com/flash/9.0_jp/main/00005843.html
最後に
どうしても Flash製作となるとデザイン要素が大きいため私にとっては苦手意識が大きいのですが、そのポータビリティーの高さや機能、インパクトの強さからコンテンツ制作に広く使われています。特に携帯ではムービーや音声機能よりも、自由度の高いUIを構築するツールとして使われる事が多いため、携帯サイト利用者にも広く受け入れられている様です。
Flash Liteを使う際に私自身何に気をつけるべきか全体像がよくわからなかったので、どんな事が出来てどんなことができないのか?がまずは理解したくて調べました。これは押さえておかないと! なんてところがあればぜひ教えていただきたいです。